【3月12日 AFP】サッカーイングランド・チャンピオンシップリーグ(2部)の試合中にピッチに侵入し、アストン・ビラ(Aston Villa)のジャック・グリーリッシュ(Jack Grealish)を殴ったバーミンガム・シティ(Birmingham City)のファンに11日、禁錮14週が言い渡された。

 グリーリッシュは10日に行われたバーミンガムダービーで相手のファンに襲撃され、その数時間後に行われたプレミアリーグの試合では、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のクリス・スモーリング(Chris Smalling)もピッチ上でアーセナル(Arsenal)のファンと相対する一幕があった。

 また8日に行われたスコットランド・プレミアリーグ(1部)の一戦では、グラスゴー・レンジャーズ(Glasgow Rangers)の主将ジェームス・タヴェルニエ(James Tavernier)が、ピッチに侵入した敵チームのファンに挑発される出来事もあり、選手の命を脅かす可能性のある攻撃への措置を求める声が高まっていた。

 ピッチへの不法侵入と暴行の罪を認めたポール・ミッチェル(Paul Mitchell)被告(27)は、試合序盤にグリーリッシュに襲い掛かると、セント・アンドリュース(St Andrew's Stadium)のピッチ上でサポーターに投げキスを送りながら警備員に連れ出された。

 バーミンガムの下級裁判所から10年間のサッカー観戦禁止処分を言い渡されたパブ店員のミッチェル被告は、バーミンガム・シティからも永久追放処分が下されている。

 バーミンガム・シティは今回の判決を歓迎し、ミッチェル被告の行動は「サッカー界では断じて許されない」とコメントを出した。

「ミッチェル被告に対し、本拠地セント・アンドリュースでの生涯出入り禁止処分を下した」「また、今後は同被告によるバーミンガム・シティのアウェーゲームチケットの購入、代わりに購入されたチケットの入手も禁ずる」

 裁判では、この一戦で決勝点をマークしたグリーリッシュのコメントも読まれ、「この事件では、自分がものすごく幸運だったと思わざるを得ない」「もしあのファンが何らかの武器を持っていれば、事態はより深刻なものになりかねなかった」と記された。(c)AFP/John WEAVER