【3月10日 AFP】スウェーデンの自動車大手ボルボ(Volvo)とシンガポールの南洋理工大学(NTU)は5日、共同開発した自動運転の電気バスを公開した。試験運行を間もなく開始するという。シンガポールにおける公共交通への自動運転車両導入に向けた新たな取り組みとなっている。

 ハイテク先進国のシンガポールは、自動運転技術の試験場となっており、2016年には世界初の無人タクシーが、一部公道で試験走行を開始した。

 ボルボの子会社「ボルボ・バス(Volvo Buses)」と現地提携先のNTUは、「大型の自動運転電気バス」を公開し、NTUの広いキャンパス内で試験運行を近く開始すると発表した。この大学構内での試験運行で得たデータを用いて技術向上を図り、後の公道試験に生かしたいとしている。

 ボルボ・バスの社長はこの新車両について、「よりクリーンで安全、スマートな都市というわが社のビジョンに近づく重要な一歩」だと述べた。

 バスは全長12メートルで、定員約80人。同規模のディーゼルバスに比べて80%の省エネが見込まれ、人工知能(AI)が制御するセンサーとナビゲーションシステムを搭載しているという。

 映像は5日撮影。(c)AFP