【3月10日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の伝説的ドライバー、ミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏の息子ミック(Mick Schumacher)について、F1で優勝請負人として知られたロス・ブラウン(Ross Brawn)氏が、「すさまじいプレッシャー」の中でのF2デビューになるだろうと話した。

 シューマッハ氏は1996年から2006年まで所属したフェラーリ(Ferrari)で、自身7回の総合優勝のうち5回を獲得しているが、その頃にシューマッハ氏とともにフェラーリの黄金時代を築いた立役者の一人がブラウン氏だった。

 一方、今月20歳の誕生日を迎えるミックは、昨シーズン欧州F3選手権(FIA European Formula 3 Championship)のタイトルを獲得し、「フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)」とも関わりのあるプレマ・パワーチーム(Prema Powerteam)から今季はF2に参戦する。

 現在はF1でスポーツディレクターを務めるブラウン氏は「ミックのことは小さい頃から知っているから、関心を持っている」「自分でも確信が持てない時期があったと思うが、今は本気で取り組んでいるし、とても意志の強い若者になった」と話し、合同テストで速さを見せたミックについて、次のように続けた。

「去年、F3で強さを発揮できたのは興味深かったと思うし、F2の最初のテストでもそれを出せた」「ミックを知っている人間や、私より長い時間を彼と過ごしてきた人間なら、この1年ほどで彼のレーシングキャリアは大きく前進したと言うだろう」

「とても落ち着いた家族に恵まれているし、ミハエルの経験を良く知っている人たちだから、ミックが成功したとしてもどう受け止めればいいかはみんな分かっているはずだ」「ミックの中にミハエルの面影を見たことは何度もあるし、だからきっと素晴らしいシーズンになる」

「とはいえ、あの子にはすさまじいプレッシャーがかかるだろうから、まわりが冷静さを保って、非現実的な期待をミックにかけないでほしいと願っている」

 2019年シーズンのF2は3月29日からのバーレーンラウンドで開幕し、ミックもF2デビューを楽しみに待っている。(c)AFP