【3月9日 AFP】オーストラリアの病院で昨年11月に分離手術を受けたブータンの結合双生児、ニマ(Nima)ちゃんとダワ(Dawa)ちゃんが7日、帰国した。ブータン唯一の国際空港には親族や医師団のほか、報道陣や市民ら大勢の人が詰め掛け、目覚ましい回復を見せている2人を出迎え祝福した。

 1歳7か月になった双子の女児は、腹部が結合した状態で生まれ、肝臓を共有していた。顔は向かい合っており、どちらかが前に歩くときはもう1人が後ろ向きに歩かなければならなかった。

 2人は10月、母親に付き添われて渡豪。11月に豪メルボルンの王立小児病院(Royal Children's Hospital)で、医療スタッフ25人のチームによる分離手術を受けた。母親はブータンにいる家族とは携帯電話で連絡を取り合っていたが、帰国した娘たちと半年ぶりに再会した父親は涙を流した。

 2人はしばらく首都ティンプーのゲストハウスに滞在し、来週、インドとの国境に近いプンツォリン(Phuentsholing)にある自宅に帰る予定。ゲストハウスではおもちゃで遊んだり、オーストラリアで習った英語の単語を練習したりしている。ニマちゃんは歩けるが、ダワちゃんはまだハイハイしかできず、さらに理学療法を受ける必要がある。(c)AFP