【3月9日 AFP】米大リーグ(MLB)のロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)は8日、投打の二刀流で旋風を巻き起こした大谷翔平(Shohei Ohtani)が、昨年10月に肘靱帯(じんたい)を再建するトミー・ジョン(Tommy John)手術を受けて以来、初めてキャッチボールを行ったことを明らかにした。2020年までは再びマウンドに上がれないとみられているものの、今季は指名打者として出場する予定となっている。

 米アリゾナ州テンピ(Tempe)で行われているチームの春季キャンプで、24歳の大谷は復帰に向けた第一歩を踏み出した。12分間にわたる右腕のスローイング練習では、最初に20フィート(約6メートル)で20球を投げ、そこから少しずつ距離を40フィート(約12メートル)まで伸ばして30球をこなし、最後にクールダウンとして10球を投げた。

 昨季の通算成績が80勝82敗だったエンゼルスのブラッド・オースマス(Brad Ausmus)監督は、「一日ずつ様子を見ていく」とすると、「彼の腕の感触を確認している。きょうは、ほんの軽めのスローイングだ。距離に関しては短い」と述べた。

 一方、打者としての調整に関して、大谷はバッティングケージの中で軽めのトスバッティングを行っており、球団は5月中には指名打者としてプレーを開始できると確信している。しかし、オースマス監督は大谷の投球練習が本格的になってくるにつれて、バッティング練習は減るだろうと話した。

 昨季の大谷は打者として打率.285、22本塁打、10盗塁、61打点をマークし、投手として先発10試合で通算4勝2敗、防御率3.31、63奪三振を記録するなどして、2018年シーズンのア・リーグ新人王に選出された。さらに、1シーズン10試合以上の登板と20本塁打を記録するという快挙を達成した史上2人目の選手として、1世紀前に活躍した伝説的選手ベーブ・ルース(Babe Ruth)氏と肩を並べた。(c)AFP