【3月8日 AFP】イタリア・セリエAのASローマ(AS Roma)は7日、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)での決勝トーナメント1回戦敗退を受け、エウゼビオ・ディ・フランチェスコ(Eusebio Di Francesco)監督を解任したと発表した。後任には、元指揮官のクラウディオ・ラニエリ(Claudio Ranieri)氏が就任するのではないかと報じられている。

 ローマはFCポルト(FC Porto)との第1戦を2-1で勝利していたが、第2戦では延長戦の終盤にビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)判定でPKを与えてしまい、合計スコア3-4で敗退となった。

 7日の午後、ディ・フランチェスコ監督の去就に関する緊急の会合がクラブ首脳陣の間で行われた。

 ローマのジム・パロッタ(Jim Pallotta)会長は後に「私自身、そしてこのクラブを代表して、エウゼビオの働きぶりと献身に感謝したい」とコメントした。「指揮官としてこのクラブに復帰してから、エウゼビオは絶えずプロらしい行動を取り、自分よりもチームに必要なことを優先した。彼に良い未来が訪れるのをわれわれ全員が願っている」

 2001年にローマの選手としてリーグ優勝に貢献した49歳のディ・フランチェスコ監督は、2017年6月にローマの指揮官に就任。昨シーズンのチャンピオンズリーグでは3点差をひっくり返してFCバルセロナ(FC Barcelona)に逆転勝利し、1984年以来となる4強入りを果たした。

 ローマのキャプテンを務めるダニエレ・デ・ロッシ(Daniele De Rossi)は「ディ・フランチェスコ監督は、久しぶりにローマをチャンピオンズリーグの準決勝に導いた指揮官であり続け、そのことは称賛を受けるに値する」

「今季がわれわれにとって最高のシーズンではないことを私は理解している。監督の任務は常に成績次第だ」

 ローマは昨シーズンのセリエAで3位に入ったが、今季は苦戦を強いられており、ディ・フランチェスコ監督は先月行われたイタリア杯(Italian Cup 2018-19)の準々決勝でフィオレンティーナ(Fiorentina)に1-7と大敗した後にファンに謝罪したが、辞任については否定していた。

 先週末に同じローマを本拠地とするラツィオ(SS Lazio)に0-3と完敗したローマは、現在リーグ戦で5位となっており、来季のチャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)出場権が与えられる4位とは3ポイント差となっている。

 2015-16シーズンにレスター・シティ(Leicester City)をイングランド・プレミアリーグの優勝に導き、その翌シーズンに解任されたラニエリ氏は、2009年9月から2011年2月までローマを率いた。

 67歳のラニエリ氏は不振にあえぐプレミアリーグのフラム(Fulham)の監督を務めていたが先月に解任され、わずか4か月でチームを離れていた。

 伊紙ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)は「ラニエリ氏は準備ができている」と報じており、同氏が遅くとも8日までに英ロンドンからローマに渡ると補足している。

 また、他の後任候補としてはチェルシー(Chelsea)の元指揮官であるアントニオ・コンテ(Antonio Conte)氏や、現在同クラブを率いているマウリツィオ・サッリ(Maurizio Sarri)監督の名が挙がっている。(c)AFP/Emmeline MOORE