【3月7日 CNS】中国水泳の寧沢濤(Ning Zetao、ネイ・タクトウ)が6日、個人のSNSで引退を表明した。ちょうど26歳の誕生日だった。

 韓国・仁川で2014年に開かれたアジア競技大会(Asian GamesAsiad)は、寧にとって名を上げた場所だ。わずか21歳だったが、男子100メートル自由形決勝で、韓国の「至宝」と呼ばれた朴泰桓(Tae-Hwan Park、パク・テファン)を破りアジア記録を打ち立てた。男子4×100メートルメドレーリレーでは前の3人が遅れを取った状況で、1人で大逆転を演じ中国に金メダルをもたらした。15年にロシア・カザン(Kazan)で開催された世界水泳選手権(FINA World Championships)では、100メートル自由形でアジア人として初めて金メダルを獲得した。

 とびぬけた成績に端正な顔立ち、時折見せる恥じらい。寧は一躍、中国水泳チームで最も人気のある選手となった。

 しかし、その後、成績は一転してふるわなくなる。さまざまな騒動も絶えず持ち上がり、「勝手にCM出演」「ナショナルチームの命令に不服従」などの違反行為で、チームから外されたこともあった。リオデジャネイロ五輪では、個人100メートル自由形で準決勝止まり、50メートル自由形では予選落ちとなった。

 19年の世界水泳は7月に韓国の光州市で開催される。このため、中国水泳協会は3月下旬に青島市(Qingdao)で世界選手権選抜を兼ねた全国水泳大会を行うとしていたが、寧はまさにこの試合の直前に引退を表明した。家族によると、まずはゆっくり休息を取り、その後は学校に通って勉強をするという。(c)CNS/JCM/AFPBB News