【3月8日 AFP】サッカーヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2018-19)は7日、決勝トーナメント2回戦第1戦が各地で行われ、アーセナル(Arsenal)は敵地でレンヌ(Stade Rennes FC)に1-3で敗れ、8強入りに向け大きな試練に直面している。

 アーセナルはアレックス・イウォビ(Alex Iwobi)のゴールで最高の出だしを切ったが、41分にDFソクラティス・パパスタソプーロス(Sokratis Papastathopoulos)が退場になったことで試合の行方は決まった。

 直後にベンジャミン・ブリジョー(Benjamin Bourigeaud)のゴールで1-1の同点としたレンヌは、後半の猛攻が報われ、ナチョ・モンレアル(Nacho Monreal Eraso)のオウンゴールで逆転に成功すると、終盤にはイスマイラ・サール(Ismaila Sarr)のヘディングでこの試合の点差を2点にした。

 今季のアーセナルにとってヨーロッパリーグは優勝の可能性が残された唯一の希望で、仮にリーグ戦で5位以下に終わったとしても、この大会でトロフィーを掲げることができれば来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)の出場権を手にする見込みがある。

 アーセナルが勝ち上がるためには、14日に行われるホームでの第2戦で逆転しなければならなくなった。

 アーセナルのウナイ・エメリ(Unai Emery)監督は「われわれはもっと良いプレーができると思う。1-3という結果は厳しい」とコメントした。

「来週に向けて考えるつもりだ。ソクラティスとアレクサンドレ・ラカゼット(Alexandre Lacazette)を欠いた中、11対11で試合を始められる。しかし、序盤の40分で見せたようなプレーができれば、サポーターがいることもあり、逆転の可能性が出てくるだろう」

 アーセナルは決勝トーナメント1回戦のBATEボリソフ(BATE Borisov)の初戦を落とすも逆転で勝ち上がりを決めたが、レンヌはより高いクオリティーを持ち合わせており、すでに欧州カップ戦で過去最高の成績を残している。

 一方、チェルシー(Chelsea)は本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)でディナモ・キエフ(Dynamo Kiev)に3-0と快勝した。

 アーセナル同様、来季のチャンピオンズリーグに出場するにはこの大会で優勝が必要になるかもしれないチェルシーは、ペドロ・ロドリゲス・レデスマ(Pedro Rodriguez Ledesma)、ウィリアン(Willian Borges da Silva)、カラム・ハドソン・オドイ(Callum Hudson-Odoi)にゴールが生まれた。

 オリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)が落としたボールを押し込み早々に先制点を挙げたペドロは、GKデニス・ボイコ(Denys Boyko)にシュートを4度はばまれるなど、少なくともハットトリックを記録する可能性があった。

 65分にはウィリアンが素晴らしいFKを直接決めリードを2点に広げると、試合終了間際には途中出場のハドソン・オドイが鮮やかなシュートを突き刺し、勝利を確実なものとした。

 サッリ監督は「3点目が非常に大切だった」とコメントした。「3-0というスコアは重要な結果だ。しかし、もちろん第2戦に臨まなければならないが、慎重になる必要がある」

 また、ナポリ(SSC Napoli)は昨シーズン4強入りを果たしたレッドブル・ザルツブルク(Red Bull Salzburg)を3-0で下した。

 ナポリは早い時間帯にアルカディウシュ・ミリク(Arkadiusz Milik)とファビアン・ルイス(Fabian Ruiz)がゴールを奪うと、後半にはジェローム・オングエネ(Jerome Onguene)のオウンゴールでリードを広げ、準々決勝進出に向け順調に歩みを進めた。

 バレンシア(Valencia CF)はロドリゴ(Rodrigo Moreno Machado)の2得点でFCクラスノダール(FC Krasnodar)を下したが、後半にヴィクトル・クラエソン(Viktor Claesson)にゴールを許し、第2戦をホームで戦う相手に8強入りの希望を与えた。

 インテル(Inter Milan)はマルセロ・ブロゾビッチ(Marcelo Brozovic)がPKを失敗し、敵地でフランクフルト(Eintracht Frankfurt)と0-0で引き分けた。

 2014年から2016年にかけ、エメリ監督の下でヨーロッパリーグ3連覇を果たしたセビージャFC(Sevilla FC)は、スラビア・プラハ(Slavia Prague)に2度リードしたがそれぞれ追いつかれ、ホームでの第1戦を2-2で終えた。

 リーグ戦で降格圏に沈んでいるビジャレアル(Villarreal CF)は、敵地でFCゼニト(FC Zenit)に3-1で勝利し、8強入りをほぼ手中に収めた。ビジャレアルはこれで、今季のヨーロッパリーグでの勝利数がリーグ戦での白星に並んだ。

 また、ディナモ・ザグレブ(Dinamo Zagreb)はホームでベンフィカ(Benfica)を1-0で下した。(c)AFP/Andy SCOTT