【3月8日 東方新報】シェア自転車大手ofoのアプリ上に「割引商店」という新項目が出現した。

 まだ保証金が返却されていないユーザーは、保証金を「金券」としてアップグレードすることができ、「割引商店」で商品を割引価格で購入できる。またアップグレードしたユーザーは、今後も永久に保証金なしでシェア自転車が利用できるという。

 ofoの規則によると、99元(約1650円)の保証金は金券150ポイント、199元(約3300円)の保証金は金券300ポイントにアップグレードができ、金券1ポイントは現金1元(約17円)として使えるという。これは34%の割引率に相当する。割引商店ではスナック、コーヒー、酒など約40種の商品を購入できる。

 ポイント制の割引販売は、ネット商店でよくある手法だが、ofoがこれをやり始めるのには、やむを得ない事情がある。昨年下期から資金繰り問題が続出して以降、ofoは減産や人員削減、移転など打てる限りの手は尽くしてきた。さらに1000万人を超すユーザーに保証金を返すためには10億元(約166億円)の資金が必要で、深刻な資金不足は変えようのない事実だ。

 保証金を商品という形で返却するのは、少なくともofoが問題解決を放棄はしておらず、ユーザーに新しい選択肢を一つ提供したことになる。

 保証金返却の順番を待つあるユーザーは「返却の順番を待つか、法的手段に訴えるか、金券に替える。これらのうち、順番を待つのはあまりにも長い時間がかかる。法的手段は現実的ではない。だから保証金を金券に取り換えるのは一つの解決方法だと思う。これからも保証金なしで自転車は使えるのだから」と話す。

 しかし、このネット商店が今後もっと多くの商品をそろえられるのか、保証金の返却方法がもっと増やせるのかなどについてofoからの正式な回答はまだない。(c)東方新報/AFPBB News