【3月6日 AFP】ナイジェリア南東部アビア(Abia)州警察は5日、約1週間にわたり誘拐されていたサッカーナイジェリア代表FWサムエル・カルー(Samuel Kalu)の母親が解放されたと発表した。

 フランス・リーグ1のボルドー(FC Girondins de Bordeaux)でプレーするカルーの母親は先月27日、アビアの自宅に車で帰る途中で拉致された。同地は誘拐事件が多いことで知られており、犯人は約300万ナイラ(約93万円)の身代金を要求していたと報じられていた。

 警察担当者はAFPに対し、身代金が支払われたかは不明だと明かした上で、「彼女は5日未明に解放され、家族に再会した」「解放に関する状況については現時点で把握できていない」「しかし、実行犯を必ず逮捕して法で裁くため、現在も捜査は継続中だ」とコメントした。

 ナイジェリアのスポーツ紙スポーティング・ライフ(Sporting Life)はカルー本人の話として、当初の要求額は300万ナイラだったが、その額は後に1500万ナイラ(約465万円)に増えたと伝えていた。

 カルーは「一晩中待ったけれど母には会えなかった。次の朝に再び電話があって、犯人がもっと金を持ってこい、金は別の人間の手に渡ったと言ってきた」「今は1500万ナイラを求めてきている」と語っていた。

 21歳のカルーは、ベルギー1部リーグのヘント(KAA Gent)からボルドーに移籍した直後の昨年10月に、母国代表として飛躍を果たした。(c)AFP