【3月6日 Xinhua News】全てのインターネット(IoE)の媒体として、第5世代通信システム(5G)技術は今後、スマートシティーの「基盤」になるだろう。

 中国・シンガポール天津エコシティ(TJEC)管理委員会はこのほど、中国移動(チャイナモバイル)と共にTJEC内に設立したモデル地区での5G事業について、戦略的協力の枠組みに関する合意書を締結し、2020年末までに少なくとも12カ所の5G基地局を開設する計画を明らかにした。

 TJECは天津市浜海(Binhai)新区に位置し、中国とシンガポール両国政府の共同事業として設立された世界初の国家間協力によるエコシティで、中国初のグリーン発展総合モデル区でもある。

 スマートシティー化は、TJEC建設における重要プロジェクトで、すでにパイプラインでのゴミ収集システム、スマートバスターミナル、スマート街灯など、一連のスマート都市インフラの使用が始まっている。また、TJECと中国移動は、TJECで5Gモデル地区を設立し、共同事業を展開しており、5G通信試験システムやモデル事業の構築、民間建築物の通信施設付帯設備における建設規格や管理規則の検討、公共施設のスマート管理試験やモデル事業の構築など3項目を重点的に進めていくとしている。

 中国移動浜海支社の張磊(Zhang Lei)副社長は、TJECで2020年末までに少なくとも12カ所の5G基地局の開設を計画しており、まず5Gネットワークを利用した高画質動画の収集と送受信と制御機能を進めていくと述べた。これまでに、2カ所の基地局でネットワークの構築と業務のデモンストレーションが完了し、管轄エリアの中新大道の一部で5Gネットワークの接続が可能となっている。

 TJECでは、住民の体験と応用から出発し、天津市の初となる民間建築物の通信施設付帯設備の建設規格や管理規則の制定を計画している。エリア内の無線電波の接続レベルを改善し、通信付帯設備の適時性を向上し、コストを削減していくとしている。(c)Xinhua News/AFPBB News