【3月4日 AFP】ロシア・シベリア(Siberia)地方のシャーマン(霊媒師)の団体が先月、ラクダ5頭を殺して焼く儀式の動画をオンライン上に投稿し、非難を浴びている。この団体の代表は儀式を擁護し、「ロシアを強くする」ためだとAFPに語った。

 シベリア東部アンガルスク(Angarsk)を拠点とする団体「エターナリー・ブルー・スカイ(Eternally Blue Sky)」は先月、解体したラクダを野外で焼く映像を動画投稿サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿した。

 映像はソーシャルメディア上で広く共有された後に動物虐待との非難が上がり、現在ユーチューブから削除されている。この一件で、シャーマンの間でも分裂が発生した。

 団体のリーダー、アルトゥール・ツィビコフ(Artur Tsybikov)氏はAFPに対し、先月1日に行った生贄(いけにえ)の儀式は伝統信仰の一環で、300年に1度しか行われないと説明。また政治的・社会的混乱の中にあるロシアを強くする意図もあると述べ、「年金制度が変わり、人々は不幸な状態にある。(欧米の)制裁など、さまざまなことが起きている」と話した。

 一方、検察当局は動物虐待の罪で団体の裁判を求めている。有罪の場合は最高禁錮5年が科される可能性がある。(c)AFP