【3月2日 AFP】国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の創設者、故ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の息子で、イスラム過激派の指導者として頭角を現しつつあるハムザ・ビンラディン(Hamza bin Laden)容疑者が、サウジアラビア市民権を剥奪されていたことが明らかになった。国営紙ウンム・クラー(Umm al-Qura)が1日、報じた。

 同紙が内務省の情報として報じたところによると、ハムザ容疑者は2月22日、国王令によって市民権を剥奪されたが、理由は明らかにされていない。

 米国は2月28日、ハムザ容疑者がイスラム過激派の看板に成長しつつあると指摘し、その情報に100万ドル(約1億1000万円)の懸賞金をかけた。

 米軍特殊部隊は2011年、パキスタンのアボタバード(Abbottabad)に潜伏していたビンラディン容疑者を殺害。ハムザ容疑者はその報復として米国を攻撃すると脅迫してきた。

 米国務省は2月28日、「少なくとも2015年8月以降、彼(ハムザ容疑者)はインターネットに音声と映像によるメッセージを投稿し、支持者らに米国とその欧米の同盟諸国に対する攻撃の開始を呼び掛けてきた」と述べた。

 米国が30歳くらいとみているハムザ容疑者は、20人きょうだいの15番目で、母は第3夫人だが、子どもの頃から父ビンラディン容疑者の後継者として育てられてきた。

 異母きょうだいの一人が昨年英紙ガーディアン(Guardian)に明かしたところによると、ハムザ容疑者の妻は、2001年9月11日に発生した米同時多発攻撃でニューヨークのワールドトレードセンター(WTC)に突っ込んだ旅客機を操縦していたモハメド・アタ(Mohammed Atta)容疑者の娘だという。(c)AFP