【2月22日 AFP】ベネズエラのニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領は21日、ブラジルとの国境の閉鎖を命じた。

 マドゥロ大統領は軍上層部との会議の後、21日午後8時(日本時間22日午前9時)から「追って通知するまで」の間、ブラジルとの陸上国境を「完全かつ絶対的に」閉鎖すると表明。さらに西部でも「コロンビア国境の完全な閉鎖」を検討していると述べた。

 これより先、マドゥロ大統領はコロンビアのククタ(Cucuta)からの支援物資搬入を阻止するため、国境の主要な橋を閉鎖するよう軍に指示。ククタでは、米国から送られたものを中心に膨大な量の支援物資が積み上がっている。

 一方、暫定大統領として50か国から承認を受けている野党指導者のフアン・グアイド(Juan Guaido)氏は21日、滞留する支援物資をベネズエラに運び込もうと、支持者らと共に数台の車でコロンビア国境に向かった。

 これとは別に野党議員らが乗ったバスやトラックも首都カラカスからコロンビア国境に向かった。数台のトラックが治安部隊に停車を命じられて運転手が降車させられたが、残りの車両は進行を許されたという。

 グアイド氏は、マドゥロ政権による妨害が続けば30万人が死亡する恐れがあるとし、閉鎖を乗り越えて物資を搬入するボランティアに数万人が応募していると述べた。(c)AFP/Maria Isabel Sanchez