【2月21日 AFP】韓国文化体育観光省は21日、昨年の平昌冬季五輪で銀メダルを獲得した同国のカーリング女子チームが、コーチ陣から賞金数万ドルを横領されるなど、不当に搾取されていたと発表した。

 ニンニクの産地として有名な田舎町出身であることから「ニンニク少女」の愛称で知られるチームは、平昌五輪が開幕した時点ではメダル候補として見られていなかったが、見事に銀メダルを獲得してメディアで話題となった。

 しかしチームは昨年11月、コーチ陣からのパワハラ被害を告発。過去の大会賞金も支給されていなかったと主張した。これに韓国国内では怒りの声が上がり、文化体育観光省の調査が始まっていた。

 選手たちの主張によれば、女子チームの金敏貞(Min-jung Kim、キム・ミンジョン)前監督をはじめ、男子チームの前監督であるその夫、そして大韓カーリング競技連盟(KCF)の元副会長である父親の金敬斗(Kyung-doo Kim、キム・ギョンドゥ)氏は、韓国カーリング界を私物化していたという。

 そして韓国文化体育観光省は5週間に及ぶ調査の結果、選手たちの訴えは「おおむね事実」と結論づけ、選手たちに適切な支払いがされなかった一方で、コーチ陣はチームの賞金約8万3500ドル(約925万円)を「不正に処理」したほか、約2万7000ドル(約300万円)を横領したと発表した。

 また、調査ではコーチ陣の脱税や身内を不適切に代表チームのスタッフとして採用していたことも発覚。文化体育観光省は、今回の件は警察に引き継がれるとしている。(c)AFP