【2月20日 AFP】自分の妻に売春を強要し、娘(6)とめい(13)を性的に虐待したとしてシンガポールの検察当局が「モンスター」と称した無職の男(27)に対し、同国の高等裁判所は19日、禁錮25年6月を言い渡した。

 検察側は被告が犯した罪の深刻さから禁錮22年以上を求刑していた。被告は幼い息子の養育費を得るために、殴るなど妻に肉体的および精神的な暴力を振るってインターネット上で売春を宣伝させ、「毎日一定の顧客数をこなすよう」強要していた。また妻が顧客と性行為に至っている場面を、妻自身に盗撮させてもいた。

 妻は2016年の3か月間以上にわたり、100人以上の男性を相手に売春させられ、約1万1000シンガポール・ドル(約90万円)の報酬を得たが、全て被告に手渡していたという。被告はさらに6歳の娘や、妻方のめいを性的に虐待していたことも明らかになっている。

 検察側は法廷で「被告はモンスターだ」「前代未聞の下劣で異常な性的行為であり、本来被告が保護責任を負うべき最も立場の弱い3人の女性を性的に搾取していた」と糾弾した。

 判決では禁錮刑の他にむち打ち24回と、罰金1万2000シンガポール・ドル(約98万円)が言い渡された。被告の男の氏名は、裁判所が報道禁止命令を発したため公表されていない。(c)AFP