【2月19日 AFP】北極圏に位置するロシア北東部ノバヤゼムリャ(Novaya Zemlya)列島の定住地に、10日前からどう猛なホッキョググマが食料を求めて「襲来」していた騒動で、当局は19日、事態の終結を発表した。

 約3000人が暮らす主要な定住地ベルーシヤグバ(Belushya Guba)では、ホッキョクグマ52頭が住居や公共施設に侵入していたことを受け、当局は先週、非常事態宣言を発令した。

 同列島にはロシア軍の基地があり、地元当局はこの「前例のない」状況に対応するため、ロシア政府の支援を要請していた。

 だが当局はその後、「定住地へのホッキョクグマの大規模な襲来は終結した」と発表。非常事態宣言も解除したという。

 ホッキョクグマの目撃件数は激減しており、現在はこの時期としては「統計上の平均値」に近づいているという。

 自治体の首長はタス通信(TASS)に対し、「脅威は最小限に抑えられている」と説明。当局によると、パトロールを24時間実施して、ホッキョクグマが定住地に侵入することを防いでいるという。

 ホッキョクグマは定住地で食料をあさるために、屋外のごみ捨て場に集まっていた。

 ノバヤゼムリャ列島も含まれるアルハンゲリスク(Arkhangelsk)州当局は同日、屋外のごみ捨て場を来年閉鎖し、代わりに焼却炉を設置すると発表した。(c)AFP