【2月19日 AFP】シリア東部で米軍の支援を受けてイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」残党勢力の掃討作戦を進めるクルド人主体の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」は18日、ISに対し、残された選択肢は降伏のみだと警告した。

 ISの戦闘員らは、イラクとの国境に近いバグズ(Baghouz)一帯のわずか0.5平方キロほどの陣地に追い詰められ、頑強に抵抗を続けているが、SDFは数日内にも勝利宣言を出すとみられる。

 SDFの陣地から数百メートル離れた場所で取材していたAFP記者は、IS最後の拠点内で黒い衣服の女性や覆面姿の男性ら、多数の人たちが白いテントからテントへ移動しているのを目撃した。SDFの戦闘員は、砂地が広がる中にSDF軍からISを隔てるように駐車している給水車を指さして言った。「給水車の裏側で何人もの人たちが移動しているのが見えるだろう。 彼らが戦闘員なのか、それとも住民たちなのかは分からないが」

 SDFによると、ISは住民を「人間の盾」に利用する作戦を加速させている。このため、IS拠点に対する攻撃は慎重にならざるを得ないという。

 SDF報道官は18日、戦闘は散発的かつ限定的で、目立った変化はないとAFPに説明。米軍とSDFで住民の救出に努めていると語った。(c)AFP/Rouba El Husseini