【2月19日 Xinhua News】中国の電子商取引(EC)大手、アリババグループはこのほど、完全子会社の淘宝(タオバオ、Taobao)中国を通じ、中国の動画配信サービスのbilibili(ビリビリ)の株式2400万株を取得したと米国証券取引委員会(SEC)に報告した。取得した株式は、ビリビリ株式の約8%となる。

 ビリビリは、2009年6月26日に創業した。ファンたちからは「B站」の愛称で親しまれている。B站は今や、中国で最も有名な二次元文化の発信拠点であり、コンテンツの共有場所となっている。B站は2018年3月、米ナスダックに上場した。

 今回の株式取得は、アリババグループとB站がこれまでの良好な協力関係を築いて来たことに加え、双方の利用顧客層が類似していること、今後の発展性を互いに有望視していることなどから実現した。

 ECサイトの淘宝とB站の事業連携は順調に進んでおり、B站で100万人以上のフォロワーを持つ動画投稿者の多くが淘宝に参入している。淘宝側は、動画投稿者に合わせたビジネスプランを提供している。

 アリババグループの大まかな統計では、淘宝はアニメ、ゲーム、コミックなどの「二次元」愛好家を1億人以上抱え、その5割が「95後」(1995〜99年に生まれた世代)と、「00後」(2000年以降に生まれた世代)だ。B站と動画投稿者の参入により、淘宝とB站の利用者の融合が進み、淘宝の力強いビジネス化スキルも加わり、二次元愛好家のニーズや期待を満たす、とみている。

 淘宝の蒋凡(Jiang Fan)総裁は「双方の協力がB站の多彩なコンテンツの商業化の可能性を広げるよいチャンスになると信じている。双方が手を取り合うことで、全世界に中国の若者のアイデアが広く発信されることを期待している」と述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News