【2月18日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、アーセナル(Arsenal)の前指揮官アーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)氏は17日、フランス・リーグ1で低迷するASモナコ(AS Monaco)を短期間率いながらも期待外れの結果に終わったティエリ・アンリ(Thierry Henry)氏について、監督として成功する資質があると述べた。

 69歳のベンゲル氏は、すでに厳しい戦いぶりをみせていた昨年10月という最悪の時期にモナコの指揮官になり、1月を迎えたころには非常事態を迎えていたと語った。

 現役時代、2003-04シーズンのリーグ戦で無敗優勝を成し遂げるなど、ベンゲル氏が率いたアーセナルで大成功を収めたスター選手の一人である41歳のアンリ氏は、モナコの監督として15試合で2勝しか挙げられず、先月解任された。

 ベンゲル氏は「われわれの仕事では、シーズンの開幕を迎えられれば、たとえうまくいかなかったとしても6か月の猶予が与えられる」と語った。「しかし、もし10月に就任することになれば、チームは非常に悪い状況にあり、さらに猶予は3か月しかない」

「なぜなら1月になれば誰もが神経質になり始め、物事は非常に悪い形で進むからだ」「だから、シーズン半ばにチームを率いることになれば、時間的な余裕はない。それがティエリに起きたことだ」

「彼がここからどのように立て直すかは非常に重要になるだろう。彼にはキャリアを切り開くための資質と野心が備わっていると私は信じている。そしてそのキャリアは、より長い期間によって評価される」

 英財団ローレウス(Laureus)の授賞式に出席したベンゲル氏は、監督として成功できるかどうかについて大きな役割を果たすのは運であり、アンリ氏や現在リーグ1のニース(OGC Nice)を率いているパトリック・ビエラ(Patrick Vieira)監督にもそれが求められると述べた。

「私が33歳で指導を始めた時、周りには非常に有能な人がたくさんいた」

「彼らの多くが消えた一方で、いまだに活躍している人もいる。それはなぜか? われわれは運が必要で、必死に努力しなければならない。しかし、指導者は選手の質やクラブの質、得られる信頼の高さに依存しているため、そのキャリアがどうなるかを予想するのはとても難しい」

「2人は素質を持っている。指導者としてともに素晴らしいキャリアを送ることを願っている」 (c)AFP/Pirate IRWIN