【2月18日 AFP】ジャパンラグビートップリーグの神戸製鋼コベルコスティーラーズ(Kobelco Steelers)に所属する元ニュージーランド代表のダン・カーター(Dan Carter)が、ヨーロピアンラグビーチャンピオンズカップ(European Rugby Champions Cup)で優勝すべく、3月にフランスリーグ・トップ14のラシン92(Racing 92)に復帰することが決まった。ラシンのオーナーが17日、明かした。

 ラシンによるとカーターは、1月に度重なる脳振とうを理由に即時引退を表明した元南アフリカ代表のパトリック・ランビー(Patrick Lambie)の穴埋めとして、今季終了までの短期契約で加入するという。カーターは、昨夏加入したコベルコスティーラーズとの契約を一時休止している。

 36歳のカーターは、2015年から18年にかけて3シーズン、パリを拠点とするラシンでプレーしてトップ14のタイトルを手にしていたが、欧州チャンピオンズカップでは準優勝に終わっていた。その3年間でカーターは58試合に出場し、445点を挙げている。

 ラシン加入前にカーターは、カンタベリー(Canterbury RFC)で国内選手権を制覇し、クルセイダーズ(Crusaders)ではスーパーラグビー(Super Rugby)優勝を経験している。

 オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)では、2度のW杯(Rugby World Cup)優勝に加え、トライネーションズ(Tri-Nations)、南半球4か国対抗戦のザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship)でも栄冠を手にしている。

 ラシンのオーナーを務めるジャッキー・ロレンツェッティ(Jacky Lorenzetti)氏は「(昨年)12月にはジャパントップリーグのタイトルも手にしており、それ(欧州チャンピオンズカップ)は彼にとって唯一逃しているタイトルだ。われわれとともに欧州王者になってもらいたい。彼は戻りたがっていたし、われわれも戻ってきてほしかった。給与の面でもあっという間に合意に至った」とコメントしている。

 ラシンは3月31日に、欧州チャンピオンズカップ準々決勝でスタッド・トゥールーザン(Stade Toulousain)と対戦する。(c)AFP/Illtud DAFYDD