【2月15日 AFP】チリのセバスティアン・ピニェラ(Sebastian Pinera)大統領は14日、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイに加わり2030年サッカーW杯(2030 World Cup)の共同開催を目指す意向を明らかにした。ピニェラ大統領はこの3か国の首脳に対して、数か月間にわたり自身の考えを熱心に伝えていたという。

 初開催から100周年の記念大会となる2030年W杯に向けて、すでにアルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイは共同で招致に名乗りを上げていたが、ピニェラ大統領はツイッター(Twitter)で、チリが「共同開催」に参加することで3か国が合意したと発表した。

 南米共催案については、2017年にアルゼンチンとウルグアイがはじめに発表し、パラグアイも同年に参加を表明。さらに昨年12月には、大のサッカーファンであるボリビアのエボ・モラレス(Evo Morales)大統領が、「予備として2~3か所のスタジアム」を提供する支援策を申し出ており、これが了承されれば、同国ラパス(La Paz)にあるエスタディオ・エルナンド・シレス(Estadio Hernando Siles)などが会場に含まれることになる。

 ウルグアイは1930年の第1回大会で開催地として優勝を果たし、チリも1962年大会のホスト国となった。さらに、アルゼンチンも隣国に倣い、1978年の母国大会でトロフィーを掲げた。

 モラレス大統領と同じく、アルゼンチンのマウリシオ・マクリ(Mauricio Macri)大統領、ウルグアイのタバレ・バスケス(Tabare Vazquez)大統領、そしてパラグアイのマリオ・アブド・ベニテス(Mario Abdo Benitez)大統領はいずれも熱狂的なサッカーファンであり、それぞれの国でクラブを所有した経験を持つ。

 南米のライバルとして、これまで招致に5度失敗しているモロッコが立候補を検討しているほか、英国とアイルランドの2か国、そしてギリシャ、セルビア、ブルガリア、そしてルーマニアの東欧4か国が共同開催に名乗りを上げるとみられている。

 さらに、スペインのペドロ・サンチェス(Pedro Sanchez)首相も、ポルトガルとともにモロッコに加わって招致を行う考えがあることを明らかにしている。(c)AFP