【2月15日 AFP】フランスで現金輸送車の運転手が現金推定310万ユーロ(約3億9000万円)を奪って逮捕された事件で、奪われた現金の半分余りが依然として見つかっていないことが分かった。警察当局が明らかにした。

 逮捕されたのはアドリアン・デルベ(Adrien Derbez)容疑者(27)。同容疑者は11日午前、輸送車の運転手としてパリ北郊オーベルビリエ(Aubervilliers)にある国際送金サービス「ウエスタンユニオン(Western Union)」の店舗を訪れた際、同僚2人を車外に残して逃走した。

 輸送車は事件後すぐに店舗から数ブロックの場所で見つかったが、ドアは全開の状態で、現金が入った袋はなくなっていた。

 デルベ容疑者は12日、パリ北方約160キロにあるアミアン(Amiens)市のアパートに潜伏していたところを警察に踏み込まれ、窓から逃亡しようとした末に逮捕された。警察はデルベ容疑者のほか、男女2人も拘束した。2人はきょうだいで、女はデルベ容疑者が潜伏していたアパートの借家人だと供述している。

 パリジャン(Le Parisien)紙の14日の報道によれば、警察は身元不詳の男女2人がアミアンから逃走する際に使った車から現金を発見したが、金額を調べた結果、盗まれた現金推定310万ユーロの約半分が依然として見つかっていないことが分かった。警察はAFPに対し「半分余り」がまだ回収されていないと明らかにした。(c)AFP