【2月14日 AFP】アフリカ東部ウガンダの野生生物保護区で、生態に謎の多いオオセンザンコウを捉えた映像の撮影に英動物園のチームが成功し、13日に公開した。体がうろこで覆われているセンザンコウは世界で最も密輸されている哺乳類の一つとされ、絶滅が危惧されている。

 貴重な映像は英チェスター動物園(Chester Zoo)の野生生物保護活動家らがウガンダ中部にある「ジワ(Ziwa)」野生生物保護区内に設置した動体検知カメラで撮影。頑丈な尻尾の上に座ったり、爪で木につかまったりする様子が映っている。

 ある映像では、茂みの中を歩くセンザンコウの背中に赤ちゃんセンザンコウがしがみついている姿も確認できる。

 チェスター動物園のスチュアート・ニクソン(Stuart Nixon)氏は「オオセンザンコウは世界のどの動物園やサファリパークでも飼われておらず、私たちの保護活動でも、もっぱら野生のオオセンザンコウを対象にしている」と説明。活動は、死んだセンザンコウしか眼中にない犯罪ネットワークとの戦いでもあり、センザンコウという種を将来にわたって守っていくことを目指していると述べた。

 チームは今回の映像から、アフリカの赤道地域にしか生息せず、夜行性のオオセンザンコウの生態に新たな知見が得られることを期待している。

 オオセンザンコウはアフリカに生息するセンザンコウ4種のうちの一つ。この保護区ではサイと共に保護されているが、やはりうろこや肉を目的とした密猟によって生存が脅かされている。(c)AFP