【2月14日 AFP】米カリフォルニア州バレーホ(Vallejo)で、ファストフード店前に止めた車の中で寝ていたラッパーの男性が警官に撃たれて死亡した。警察の現場対応に非難が集まっており、警察が調査を行っている。

【動画】カリフォルニア州では昨年3月にもアフリカ系の男性が警官に撃たれて死亡した

 死亡したのはウィリー・マッコイ(Willie McCoy)さん(21)。地元警察の発表によると、今月6日夜、メキシコ料理のファストフード店「タコベル(Taco Bell)」の従業員から、ドライブスルーの専用道路にメルセデス(Mercedes)が止まっていて、運転席に男性がうつむいて座っていると通報があった。

 駆け付けた警官たちは施錠された車に近づいたが、運転席のマッコイさんは反応せず、膝の上には銃が置かれてあった。また、車のギアはすぐに発進できる「ドライブ」になっていた。警察は状況を判断した上で車の前進を阻止しようとしたが、マッコイさんは体を動かし始め、手を上げるように求めた警官の指示に従わず、拳銃に手を伸ばした。警官たちは「身の危険を感じ」、発砲したという。

 警官たちが銃弾を何発発射したかは明らかにされていない。マッコイさんは現場で死亡が確認された。

 遺族側は警察側の説明に反論し、穏便な対応を取ろうとしなかった警察の行動は人種的な偏見に基づく「処刑」だったと激しく非難している。(c)AFP