【2月19日 東方新報】2018年に中国で新設された外資企業の数は前年比69.8%増の6万533社で、実行ベースの外資投資額は同0.9%増の8856億1000万元(約14兆4500億円)だったことことが、中国商務部のまとめで分かった。中国国際放送局(CRI)が報じた。

 昨年の中国への外資投資には、以下の三つの明らかな特徴がみられる。

 まず、投資構造が量と質のいずれもが向上したことだ。データによると、中国の製造業が昨年に利用した外資の割合は30.6%にまで上昇し、ハイテク製造業が利用した外資は35.1%上昇した。米テスラ社(Tesla)が上海で、米国外における同社初のスーパー・ファクトリーに着工したことを始め、独BMW社が対中投資を30億ユーロ(約3760億円)追加すると発表したこと、さらに英BP社が今後5年間で中国国内にガソリンスタンド1000か所を増設する計画など、多国籍企業の行動は中国市場に対する信頼を示している。

 2番目の特徴は、中国中西部地区への投資が急増していることだ。昨年の外資投資は実行ベースで西部地区が18.5%増の646億元(約1兆561億円)、中部地区が15.4%増の648億元(約1兆594億円)だった。このことは、この数年間で推進している地域間の調和の取れた発展戦略や、中西部地区への外資投入に対する支持策の強化と切り離すことができない。現在のところ、中西部地区や東北地区に対する国外からの、あるいは東部地区からの外資産業の移転受け入れを積極的に支持しており、「一帯一路(One Belt One Road)」沿線諸国による投資協力と輸出型産業群の発展に取り組んでいる。

 3番目の特徴としては、先進経済体からの投資が急速に伸びていることだ。データによると、2018年における英国の対中投資は前年比150.1%増、ドイツは79.3%増、韓国は24.1%増、日本は13.6%増、米国は7.7%増だった。特筆すべきは、米国による対中投資が成長を維持したことだ。昨年は中米経済貿易摩擦がエスカレートしたが、数字は明らかに、米国企業の中国市場に対する信頼は大きな影響を受けなかったことを示している。エクソンモービル(Exxon Mobil)は広東省(Guangdong)恵州市(Huizhou)に大型化学コンビナートを建設する計画だ。バーガーキング(Burger King)は3年以内に、中国で新たに1000店舗を開店させると発表した。

 中国は昨年以来、大規模な減税・費用低減を行い、第1回国際輸入博覧会を開催し、外資企業に対する国民待遇の付与とネガティブリストによる管理制度を全面的に導入した。さらに「特許法」の修正や統一された「外資投資法」の制定のほか、「市場参入認可の大幅緩和」「より魅力的な投資環境作り」「知的財産権の保護強化」「積極的な輸入拡大」といった開放拡大に関する四つの約束を打ち出し、外資導入に「加速度」をつけることになった。

 中国は今後も計画に基づき、政府による調達、各種基準の策定、産業政策、科学技術政策、企業の資格認定、会社登録、上場による資金調達などの分野に力を入れ、中国のチャンスを信じているすべての外資企業に、豊かな利益と広い成長の舞台をもたらしていく。(c)東方新報/AFPBB News