【2月13日 AFP】トルコ当局は12日、2016年のクーデター未遂事件の首謀者とされる在米イスラム教指導者、フェトフッラー・ギュレン(Fethullah Gulen)師のグループに関与していた疑いがあるとして、1112人の氏名を国内75県の当局に通知して拘束を命じ、これまでに729人が拘束された。首都アンカラの検察当局が発表した。アンカラでは45人が拘束された。

 ギュレン師はクーデター未遂を起こした容疑を強く否定している。

 クーデター未遂事件の捜査を主導するアンカラの検察によると、対象者1112人のうち130人は現職の警察副署長で、2010年に行われた昇任試験の際、事前に試験問題を入手していた疑いが持たれている。

 ギュレン師の支持者らは、重要公共団体に入り込むため、採用試験で不正を行った疑いを掛けられている。トルコ当局は、ギュレン師の支持者が警察など主要機関に「ウイルスのように」浸透していると指摘し、今回の一斉拘束は正当なものだとした。

 2016年以降、ギュレン師と関わった容疑で数万人が拘束され、解雇あるいは停職処分を受けた教師・警察官・判事などの公務員は10万人を超えている。

 アブドゥルハミット・ギュル(Abdulhamit Gul)法相は先月、ギュレン師と関わりがあるとされ禁錮刑を含む有罪判決を受けた人は3万1088人に上ると明らかにした。(c)AFP