【2月12日 AFP】アメリカンフットボールと野球の二刀流選手である米オクラホマ大学(University of Oklahoma)のカイラー・マレー(Kyler Murray)が11日、同国大リーグ(MLB)でプレーするのではなく、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のQBになる夢を追求すると表明した。

 野球では外野手としてプレーする21歳のマレーは、昨年のMLBドラフトでオークランド・アスレチックス(Oakland Athletics)から全体9位指名を受け、15日までにチームキャンプに参加する予定となっていた。

 全米大学フットボールでプレーし、年間最優秀選手に贈られる2018年のハイズマン賞(2018 The Heisman Memorial Trophy Award)も受賞したマレーは、野球選手として得るはずだった433万ドル(約4億8000万円)の契約を破棄し、自身の決意をツイッター(Twitter)で明らかにした。

「NFLのQBになるべく、信念を持ちながら全力で自分の人生と時間を費やしている」「これまでの全人生において、アメフトに愛情と情熱を注いできた。自分はQBとしてプレーするために育てられた。史上最高のQBになって優勝するために、自分自身の100パーセントをささげることをとても楽しみにしている」

 4月25日に行われるNFLドラフトを見据え、マレーはインディアナポリス(Indianapolis)で26日から開始されるNFLスカウティングコンバインに参加する予定。ドラフトでは1巡目指名が確実視されており、契約金は2000万ドル(約22億円)~3000万ドル(約33億円)に上るとみられている。

「間近に迫るNFLワークアウトとインタビューに関して準備を進めるために、集中トレーニングプログラムを開始したところだ」「今年のドラフトで自分がフランチャイズQBにふさわしい選手であることを、NFLのスカウトに証明していく機会を心待ちにしている」

 アスレチックスは先月ダラス(Dallas)でマレーと面会し、野球でのキャリアを歩むよう説得を試みていた。違約金は発生しない見通しだが、マレーの決心が変わった場合に備えて同選手の野球選手としての権利、資格は保持していくという。(c)AFP