【2月12日 AFP】シリアでイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」最後の拠点奪回に向けた作戦を開始したクルド人主体の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」は11日、米国主導の有志連合軍からの火力支援を受けながら、激しい抵抗を見せるIS側と交戦した。

 在英NGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、同日にはIS拠点からの脱出を試みていた民間人が有志連合軍の空爆に巻き込まれ、子ども7人を含む16人が死亡した。この件に関する連合軍側からのコメントは得られていない。

 ISは2014年、シリアと隣国イラクの広域にまたがる「カリフ制国家」の樹立を宣言したが、その後の軍事作戦によりその範囲は縮小し、現在はシリア東部の対イラク国境付近の狭い地域を掌握するのみとなっている。SDFは9日、そのIS最後の拠点に残る戦闘員数百人の掃討を目指し、最後の作戦実施を宣言した。

 11日には、米主導の有志連合がIS最後の拠点に対し継続的な爆撃を実施する中、SDFはIS側の激しい抵抗に応戦。シリア人権監視団によると、同日の戦闘でSDF側12人、IS側19人の戦闘員が死亡した。(c)AFP/Maya Gebeily