【2月12日 AFP】アルペンスキー世界選手権(FIS Alpine World Ski Championships 2019)は11日、スウェーデンのオーレ(Are)で男子複合が行われ、フランスのアレクシス・パンテュロー(Alexis Pinturault)がカレンダーから除外される可能性がある同種目で初の世界タイトルを獲得した。

 昨年開催された平昌冬季五輪の同種目で銀メダルに輝いたパンテュローは、前半の滑降でトップのドミニク・パリス(Dominik Paris、イタリア)と1秒52差の24位に沈み、後半の回転にすべてを懸けるしかなかった。

 それでも、2015年大会では大回転で銅メダル、2年前の前回大会では団体戦で金メダルを獲得している27歳のパンテュローは、照明がつけられたコースを果敢に攻め、合計1分47秒71を記録。「最高の万能スキーヤー」であることを示すタイトルを手にした。

 スロベニアのステファン・ハダリン(Stefan Hadalin)は、滑降では100分の4秒差で30位に食い込むのがやっとだったものの、パンテュローと0秒24差で見事に銀メダルを獲得した。

 W杯の最高成績は昨年12月に記録した回転の8位だったハダリンは、同種目でパンテュローを0秒12上回るトップタイムを記録。オーストリアのマルコ・シュワルツ(Marco Schwarz)が、トップと合計0秒46差の銅メダルを手にした。

 パンテュローは金メダルについて、「多くの練習と時間を費やしたおかげだ」「この結果に本当に満足している。長く厳しい一日だったけれど、自分にとっては本当にハッピーな終わり方だ」とコメント。

 さらに、これは当然の結果ではないと付け加え、「(勝利を)認識したのは終わってからだ。本当に速くて良い滑りをする滑降の選手がいて、どうなるか分からなかったからね」と話した。

 複合に関しては同じ山での実施に時間を要するという難があることから、国際スキー連盟(FIS)のカレンダーから外れる可能性がある一方で、他の種目と比べていかに特別であるかという理由で、回転や滑降を得意とするトップ選手を引き付けている。

 パンテュローは、「自分がこの種目を気に入っているのは、滑降の選手と競えるからだ。滑降と回転の強豪選手を両方見ることができるのはこの種目だけで、だからこそ心から楽しめている」と語った。(c)AFP/Luke PHILLIPS