【2月11日 AFP】飛行機事故で死亡し、先週遺体が収容されたアルゼンチン出身FWエミリアーノ・サラ(Emiliano Sala)選手(28)が所属していたフランス・リーグ1、ナント(FC Nantes)の試合が10日、同クラブの本拠地で行われ、サラ選手に対し選手やサポーターらが哀悼の意を表した。

 サラ選手はナントからイングランド・プレミアリーグのカーディフ・シティ(Cardiff City)に移籍。先月21日、新天地に向かうサラ選手が乗り込んだ小型機が、イギリス海峡(English Channel)のガーンジー(Guernsey)島付近に墜落した。

 黄色いユニホームで「カナリア」と呼ばれるナントの選手らは、全身黒で試合に臨んだ。背中にはサラ選手の名前が入っていた。

 試合のチケットは、サラ選手の背番号にちなみ9ユーロ(約1100円)で販売された。この背番号9は、永久欠番となることが決まっている。

 対戦したニーム・オリンピック(Nimes Olympique)の選手らも、ピッチに入るとナントのメインスタンドに向かい、「エミよ永遠に」と大きく書かれた追悼パネルの前に花を手向けた。

 試合に先立ち、サポーター約3万7000人がセンターサークルに用意されたサラ選手の巨大な写真を見詰め、1分間の黙とうの後には大きな拍手を送った。

 ナントのヴァイッド・ハリルホジッチ(Vahid Halilhodzic)監督は、「サラはこのクラブに永遠に足跡を残した」と語った。

「サラのために勝つ」と誓ったナントは、カリファ・クリバリ(Kalifa Coulibaly)とマジード・ワリス(Majeed Waris)のゴールでいったんはリードしたものの、悲しみに神経をすり減らしたチームは結局2-4でニームに敗れた。(c)AFP