【2月10日 AFP】トルコ・イスタンブールで6日に発生したアパート崩壊事故で、同国のスレイマン・ソイル(Suleyman Soylu)内相は9日、死者が21人、負傷者が14人になったと記者団に明らかにした。同国のレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は9日、現場を訪れ、事故から当局が「学ぶべき教訓がある」と述べた。

 崩壊した8階建てのアパートはイスタンブール・アジア側のカルタル(Kartal)地区に位置する。崩壊の原因は今のところ明らかになっていない。

 事故現場を訪れたエルドアン大統領は「われわれには、これから学ぶべき教訓が多くある。われわれは必要な措置を講じる」と表明した。

 同国のメディアは、崩壊したアパートは8階のうち3階分が違法に増築されていたと報道した。違法増築は人口約1500万人の大都市イスタンブールで一般的となっている。

 今回の事故を受けて政府が今年3月の地方選を前に昨年発表した、違法建設の罪での受刑者らに大赦を与える動きに批判が高まっている。エンジニアや建築士は、違法な階層の増築で建物の構造がもろくなり、地震発生の際により大きな危険にさらされると頻繁に警鐘を鳴らしている。

 映像前半は、事故現場。後半は、エルドアン大統領が参列した犠牲者の葬儀。9日撮影。(c)AFP