【2月5日 AFP】サッカー元フランス代表のハテム・ベン・アルファ(Hatem Ben Arfa)が、前所属クラブであるパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)での契約最終年にチームから締め出されたとして、同クラブに数百万ユーロの損害賠償金を求めていることが分かった。同選手の弁護士が4日、AFPに明かした。

 イングランド・プレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)などでプレーしたベン・アルファの弁護士は、先週にパリの労働裁判所に提訴したと話した。

 仏週刊紙「ジュルナル・デュ・ディマンシュ(Le Journal du Dimanche)」によると、ベン・アルファは、自身がナセル・アル・ケライフィ(Nasser Al-Khelaifi)会長との意思疎通の不足をクラブのオーナーを務めるカタールの首長に直訴したことにPSG側が腹を立て、それ以来チームから干されたと主張している。

 また、仏RMCスポール(RMC Sport)は、現在レンヌ(Stade Rennes FC)でプレーしているベン・アルファが、非スポーツ的な理由で受けた「差別的な扱い」に対して700万ユーロ(約8億8000円)から800万ユーロ(約10億円)の賠償金をPSGに求めていると報じている。

 ベン・アルファが求めている賠償金は、同選手が未払いだと主張しているボーナスの額と一致している。

 かつてフランスで屈指の将来性を持つ一人とみられていたベン・アルファは、イングランドのハル・シティ(Hull City)時代に失望の時期を経験するも、ニース(OGC Nice)で傑出したシーズンを送ることで傷ついた名声を回復させ、故郷パリをホームとするPSGに鳴り物入りで加入した。

 ベン・アルファは2016年にPSGに加入したが、2017年4月から契約満了となる昨シーズンの終了まで起用されることはなかった。同チームではリーグ戦で23試合に出場したが、その多くは途中からのプレーであり、ゴールを挙げることはできなかった。PSGを退団した後は無所属になっていたが、今季の開幕直後にレンヌに加入している。(c)AFP