【2月3日 AFP】南米ベネズエラの暫定大統領就任を宣言した野党指導者フアン・グアイド(Juan Guaido)国会議長(35)は2日、反体制派のデモに参加し、さらなる抗議デモを実施してニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領への退陣圧力を強めるよう大勢の支持者に呼び掛けた。

 反体制派のデモに先立ち、空軍のフランシスコ・ジャネス(Francisco Yanez)少将がマドゥロ氏から離反し、グアイド氏をベネズエラの真の指導者と認めると表明。これまでにグアイド氏支持を表明した軍幹部としては最も階級が高く、グアイド氏に追い風となった。これを受けて米国のジョン・ボルトン(John Bolton)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)はツイッター(Twitter)で、「すべての軍人にジャネス少将に続く」よう呼び掛けた。

 米国は1月23日、グアイド氏をベネズエラの暫定大統領と承認。英国、フランス、ドイツ、スペインの欧州主要4か国も、マドゥロ氏が今月3日までに大統領選の実施を受け入れない限り、同様の措置を取ると表明している。

 与党・統一社会党(PSUV)を率いるマドゥロ大統領は、退陣や新たな大統領選の実施を求める圧力に屈していない。マドゥロ氏は2日、扇動的な左派指導者だった故ウゴ・チャベス(Hugo Chavez)前大統領の大統領就任20周年を記念する政権支持派のデモに出席。昨年8月の「暗殺未遂事件」以降初めて公の場に姿を見せた。

 マドゥロ氏は大統領選の実施要求を無視し、代わりに2020年に予定されている議会選の今年への前倒しを呼び掛けたほか、グアイド氏をクーデター計画の中で米国の「操り人形」になっていると非難した。

 映像前半は、首都カラカスで行われた反体制派のデモ。後半は、デモに参加するグアイド氏。(c)AFP/Maria Isabel SANCHEZ