【2月1日 AFP】中国・香港の税関当局は1日、ナイジェリアから輸送されたコンテナから、絶滅の危機にあるセンザンコウのうろこ8.3トンと、象牙2.1トンを押収したと発表した。センザンコウのうろこの押収量としては過去最多だという。野生動物の違法取引が盛んに行われる中、香港がその中継地となっている実態が改めて露呈した。

 税関関係者らによると、先月16日に中国当局と合同調査を実施。今回押収されたセンザンコウのうろこと象牙は、冷凍牛肉の輸送用と申告されていたコンテナ内に隠されていたという。

 その価値は合わせて6200万香港ドル(約8億6000万円)相当に上るとされ、後に香港の貿易会社に勤務する男女2人が逮捕されたと、当局は明かしている。

 香港当局に対しては、地元の野生動物保護団体などが半月ほど前、野生動物の密輸の取り締まりを強化するため、法の抜け穴をふさいで厳罰化を進めるよう要請していた。(c)AFP