【2月2日 AFP】第17回アジアカップ(2019 AFC Asian Cup)は1日、決勝が行われ、日本は1-3でカタールに敗れた。カタールはアルモエズ・アリ(Almoez Ali)が歴代単独1位の大会9得点目となる見事な先制ゴールを挙げたことに加え、終盤に物議を醸したPKで得点を重ね、アジアカップで初タイトルを獲得した。

 2022年W杯(2022 World Cup)の開催国カタールは、スーダン出身のアリが試合開始12分でアククロバティックなオーバーヘッドシュートを決めると、アブデラジズ・ハティム(Abdelaziz Hatim)が鮮やかなシュートで2点目を追加。さらに、終盤にはビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の補助で得たPKをアクラム・アフィフ(Akram Afif)が決めた。

 アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで見事に優勝したカタールのフェリックス・サンチェス(Felix Sanchez)監督は、「7連勝を飾ることができ、われわれは王者にふさわしい」とすると、「カタールに歴史を刻んだ。アルモエズの先制点は信じられない。彼はダイナミックで、すべてのタッチが輝きに変わる」と絶賛した。

 前半を2-0で折り返したカタールは、69分に南野拓実(Takumi Minamino)に1点を返されたものの、終盤にウズベキスタンのラフシャン・イルマトフ(Ravshan Irmatov)主審がビデオ判定で日本代表主将の吉田麻也(Maya Yoshida)のハンドを取り、マルーンズ(Maroons、カタール代表の愛称)にPKが与えられたことで逃げ切った。

 悔しさを隠し切れない吉田は、「最も悔しい負け方」とすると、「3点目は受け入れがたい。あれが反則なら、これからは腕を使わずにジャンプしなければ」とコメント。それでもイングランド・プレミアリーグ、サウサンプトン(Southampton FC)のDFは、「しかし、言い訳にはならない。カタールのプレーが良かった」「この敗戦から学んで前進していく必要がある」と付け加えた。

 一方、アジアカップの一大会で歴代単独1位となる合計9得点を記録したアリは、UAEから異議が申し立てられていた出場資格に関して、キックオフの数時間前に疑惑が晴れた。

 エネルギー資源に恵まれている小国で、現在は湾岸諸国から長期にわたり国交断絶状態にあるカタールは、開催国UAEに4-0で大勝した準決勝で相手チームのファンからボトルや靴を投げ入れられる敵対行為を受けた。

 UAEサッカー協会(UAEFA)はこの試合後、アリとイラク出身のバッサム・アルラウィ(Bassam Alrawi)の出場資格に関して正式な抗議を行っていたが、アジア・サッカー連盟(AFC)に退けられた。(c)AFP/Alastair HIMMER