【2月2日 AFP】ラグビーイングランド代表のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は、2019年のシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2019)開幕戦でアイルランドに勝てるとは誰も思っていないとしても、昨季王者を倒せるというチームの自信は揺るぎないと主張した。

 2018年シーズン最終節でイングランドに24-15で勝利してグランドスラム(全勝優勝)を達成したアイルランドは、ホームのアビバ・スタジアム(Aviva Stadium)で行われる2日の同カードでも勝つと予想されている。

 一方、イングランドが勝つ可能性については、ほとんどのラグビー専門家が皆無であると断言している。昨年11月のテストマッチでは、イングランドはニュージーランドに惜しくも敗れた試合を除いて4戦3勝を記録するなど調子を上げているものの、同時期にアイルランドは世界王者オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)を倒していた。

 それでもジョーンズHCは、「われわれが勝てるなんて誰も予想していないと記事では書かれているようだが、私はチーム全員が勝つ自信を抱いていると断言できる」と話し、ポルトガルでの代表合宿では選手たちに「強い信念」を喚起しようとしていたことをうかがわせた。

 イングランドラグビー協会(RFU)が発表したコメント文で、「われわれは週末を大いに楽しみにしている」と付け加えたジョーンズHCは先月31日、アイルランド戦の登録選手23人の名前を発表している。

 けがに悩まされていたマヌ・ツイランギ(Manu Tuilagi)は、ベン・テオ(Ben Te'o)が脇腹を痛めて召集から外れたことを受けて、4年以上遠ざかっていた先発メンバー入りを果たした。

 エリオット・デイリー(Elliot Daly)は、マイク・ブラウン(Mike Brown)とのポジション争いを制してフルバックの座を維持。普段はセンターかウイングとしてのプレーを得意としているものの、最近のテストマッチ7試合ではフルバックとして先発していた。

 プレミアシップのエクセター・チーフス(Exeter Chiefs)でプレーするジャック・ノーウェル(Jack Nowell)は再招集となり、フランカーにコンバートされる可能性を示唆されていたが、ジョーンズHCはこれまで通りウイングとして起用することを決めた。

 とはいえ、アイルランドの脅威的なラック(密集プレー)に対抗するため、イングランドがノーウェルを強力な守備の戦力として望んでいたことは間違いない。ジョーンズHCは、「アイルランドに勝つためには、密集戦で上回る必要があることは明白だ」「彼らはブレークダウンと空中戦を非常に得意としている。この両方が、われわれにとっては最優先だ」と述べた。

 これまでオーストラリアや日本の代表指揮官を務めた実績を持つジョーンズHCにとって、レッドローズ(Red Rose、イングランド代表の愛称)のHCに就任してから初めて喫した黒星は、2017年に9-13で敗れたアイルランド戦だった。イングランドはこの敗戦でグランドスラムでのシックスネーションズ連覇に加え、世界最多記録を更新するテストマッチ19連勝を逃した。

 日本で開催される2019年W杯(Rugby World Cup 2019)に向けた今季最初のテストマッチを控え、ジョーンズHCは「イングランドとアイルランドの一戦は、伝統的にいつも接戦で、タフな仕事であり、試合ではさまざまな感情が入り乱れる。だから、われわれには力強く試合を終わらせられる能力が不可欠になる」と語った。(c)AFP/Julian GUYER