【2月1日 AFP】元サッカーイングランド代表のユース選手として活躍した英ロンドン出身のニコ・イェナリス(Nico Yennaris)が31日、中国スーパーリーグ(1部)の北京国安(Beijing Guoan)と契約にサインし、移籍に伴って中国国籍を取得することになった。

 元アーセナル(Arsenal)の選手でイングランド・チャンピオンシップリーグ(2部)ブレントフォード(Brentford FC)でプレーしていたイェナリスは、ノルウェー出身のMFジョン・ホウ・サテル(John Hou Saeter)とともに国安に加入した。クラブによると、中国系の母親を持つ両選手は「全ての手続きが完了次第」、同国サッカー界で史上初の帰化選手になるという。

 ドイツ人のロジャー・シュミット(Roger Schmidt)監督の下で昨季の中国FAカップ(2018 Chinese FA Cup)を制した国安は、両選手が将来は中国代表としてプレーすることを期待しているという認識を示した。

 李可(Ke Li)という中国名を持っている25歳のイェナリスは、自身のツイッター(Twitter)に「中国国民として、北京国安と契約したと発表できることを喜んでいる」「母や祖父母の生まれ故郷でプレーすることになって、わくわくしている」と投稿した。

 一方、中国名が侯永永(Yongyong Hou)である21歳のサテルは、ノルウェー1部リーグのスターべクIF(Stabaek IF)から移籍する。

 両選手が中国国籍を取得することによって、国安は2人を外国人選手としてではなく国内選手として起用することができる。同国リーグでは、ピッチで同時にプレーできる外国人選手は最大3人に制限されている。

 さらに、この2人が中国人選手となれば、何としても強化を図りたい代表チームにとってもメリットになる。

 イェナリスはU-17、U-18、U-19のイングランド代表経験があり、サテルはノルウェーで各世代のユース代表としてプレーした実績がある。しかしながら、いずれもシニアレベルでの代表出場を果たしていないことから中国代表としてプレーすることに障壁はない。(c)AFP