【1月31日 AFP】スペイン1部リーグ、元FCバルセロナ(FC Barcelona)のエリック・アビダル(Eric Abidal)氏が2012年に受けた肝臓移植手術をめぐり、不正取引で入手された肝臓が使用されたことを示す新たな証拠が確認されたとして、スペイン当局が捜査を再開したことが分かった。

 AFPが30日に確認した裁判所の決定には、バルセロナの裁判官が「捜査対象者に関する新たな証拠が見つかったため、本件の捜査が再開可能となる」と判断したことが記されている。

 肝臓がんと闘っていたアビダル氏は、バルセロナでプレーしていた2012年に移植手術を受けたが、提供者の身元に関して疑惑があったことから、以前にも捜査が行われた。その後、クラブが不正に肝臓を入手したことを示唆するバルセロナのサンドロ・ロセイ(Sandro Rosell)元会長の電話の盗聴内容を国内メディアが公開し、一度は当局が捜査を再開していた。

 現在はバルセロナのスポーティング・ディレクター(SD)を務めるアビダル氏は、いとこのジェラール・アルマン(Gerard Armand)氏が提供者だと主張。アルマン氏は、クラブ側からの見返りは「一銭も」受け取っていないと話していた。

 バルセロナ、アビダル氏、ロセイ元会長らはこれまで、いかなる不正も否定している。(c)AFP