【1月30日 AFP】米国のダン・コーツ(Dan Coats)国家情報長官は29日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が北朝鮮との非核化をめぐる交渉で成果を上げるとしても、北朝鮮がすべての核兵器を放棄する可能性は低いとの見解を示した。

 コーツ氏は議会に出された報告書で「北朝鮮は米国および国際社会から重要な譲歩を引き出すため、部分的な非核化の道の交渉に努めるものの、われわれは引き続き、北朝鮮がすべての核兵器とその生産能力を放棄する可能性は極めて低いと評価する」と述べた。

 さらにコーツ氏は「北朝鮮はとりわけ外交上の取り組みや制裁体制に対する報復、さらに制裁の直接的な回避を通じ、米国が主導し取り組む圧力強化の効果を引き続き弱めようとするだろう」と言明した。

 年次報告書は、米国に対する脅威の評価を米国の全情報機関がまとめたもの。

 報告書によると、北朝鮮指導部は核兵器能力の保持が「体制存続に不可欠」とみなしており、 金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は、北朝鮮が核問題で大幅な譲歩を受け入れずに米国の制裁圧力を和らげることを目指し、中国と韓国に支持を求めているという。

 2回目の米朝首脳会談は2月下旬に開催される見通しだ。(c)AFP