【1月25日 AFP】フィギュアスケートの欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships 2019)は24日、ベラルーシのミンスクで男子シングル・ショートプログラム(SP)が行われ、ロシアのミハイル・コリヤダ(Mikhail Kolyada)が首位発進した。同胞のアレクサンドル・サマリン(Alexander Samarin)が2位に続き、通算6度の大会制覇を誇る王者ハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)は3位につけた。

 昨年大会で3位に入った24歳のコリヤダは、1万5000席を誇る同地のアリーナで、英ロックバンドのミューズ(Muse)の楽曲「アイ・ビロング・トゥ・ユー(あなたの声に私の心は開く)〈I Belong to You - Mon Coeur s'ouvre a ta voix〉」に乗せたほぼミスのない滑りを披露し、自己ベストの100.49点を記録した。

 コリヤダはロシアのテレビ局に対して、「良いパフォーマンスだった」「ちょっとしたミスはあったけれど、きょうの出来には満足している」「けがを克服した今、そう断言できるし勢いに乗っている。26日のフリースケーティング(FS)まで、この調子を持続させてみせる」とコメントした。

 昨年6位のサマリンも、デイブ・ノット・デイブ(Dave Not Dave)の楽曲「コールド・ブラッド(Cold Blood)」に乗せて自己ベストの91.97点を記録。今季限りでの現役引退を表明しているフェルナンデスとは、わずか0.13点差となっている。

 2018年平昌冬季五輪の銅メダリストで通算2度の世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships)制覇を誇るフェルナンデスは、「マラゲーニャ(Malaguena)」に乗せた演技でいくつかのミスが響いてしまい、現役最後のFSに向けて課題を残した。今大会で優勝すれば、ロシアの皇帝エフゲニー・プルシェンコ(Yevgeny Plushenko)氏が樹立した歴代1位の記録に並ぶ、通算7度目にして7季連続の欧州選手権制覇となる。

 ペアのFSでは、カナダ・バンクーバーで開催された昨年のグランプリ(GP)ファイナルを制したフランスのヴァネッサ・ジェームス(Vanessa James)/モルガン・シプレ(Morgan Cipres)組が、堅実な演技で自己最高の149.11点をたたき出し、合計225.66点で欧州選手権初優勝を果たした。シプレは満員のアリーナで、「歴史を刻んだ」「だけど、これからも進み続けていく。僕たちにとっては、これで終わりではない」とコメントした。

 欧州選手権で通算2度の優勝を誇るロシアのエフゲニア・タラソワ(Evgenia Tarasova)/ウラジーミル・モロゾフ(Vladimir Morozov)組がトップと約7点差の2位に入り、大会初出場となった同胞のアレクサンドラ・ボイコワ(Aleksandra Boikova)/ドミトリー・コズロフスキー(Dmitrii Kozlovskii)組が、2位と約13点差の3位に食い込んだ。(c)AFP