【1月22日 AFP】麻薬組織の抗争が激化するメキシコで、2018年の殺人事件は3万3341件で過去最多となったことが、21日発表の公式統計で明らかになった。それまでの最多記録は2017年の2万8866件。 

 2006年に当時の政権が物議を醸しながらも麻薬組織掃討作戦に軍を投入して以来、犠牲者の数は20万人を超える。18年の犠牲者が過去最高となったことで、残虐な暴力の撲滅を掲げて昨年12月に就任した反既成勢力・左派のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は難題を突き付けられたこととなる。

 こうした中、北部バハカリフォルニアスル(Baja California Sur)州で20日夜、ジャーナリストのラファエル・ムルア(Rafael Murua)氏の遺体が道路脇から発見された。当局が翌21日、明らかにした。地元ラジオ局のディレクターだったムルア氏は、仕事に関して殺害予告を受け、その後、行方が分からなくなっていた。早くも麻薬抗争絡みで2019年の最初の犠牲者が出た。(c)AFP