【1月24日 AFP】米テキサス州ミッション(Mission)では、対メキシコ国境で不法移民の流入を食い止める「壁」の一部の建設計画が着々と進められている。壁の建設はさまざまな方面に影響を及ぼすが、その中でも懸念されるのがチョウへの影響だ。

 テキサス州南部ローワー・リオグランデバレー(Lower Rio Grande Valley)に位置するミッションのナショナル・バタフライ・センター(National Butterfly Center)は、40万平方メートルの非営利の自然保護区を有する。この自然生息地でチョウの保護活動が行われている。

 だが、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の移民政策の柱となる国境の壁が建設されると、この区域は真っ二つに分断され、域内で飛んでいるチョウの保護活動も危ぶまれる恐れがある。

 この区域に生息するチョウの種類は200を超える。春と秋には「1日に80~100種類のチョウを確認できる」と、同センターの教育支援責任者、ルチアーノ・ゲラ(Luciano Guerra)氏は説明する。

 その中でもすぐに見つけられるのは、北南米に生息する黒とオレンジの羽を持つジョオウマダラと、鮮やかなオレンジ色のヒョウモンドクチョウだ。

 メキシコとの自然の国境になっているリオグランデ(Rio Grande)川の岸沿いには、ボブキャット(オオヤマネコの仲間)やコヨーテ、ハベリーナ(ヘソイノシシ)、アルマジロ、テキサスゴファーガメも生息している。