【1月13日 AFP】2018-19スキージャンプW杯は12日、イタリアのバルディフィエメ(Val di Fiemme)で男子個人第12戦が行われ、小林陵侑(Ryoyu Kobayashi)が優勝を果たした。4戦全勝で総合優勝を果たした伝統のジャンプ週間(Vierschanzentournee)を含め、W杯6連勝を飾った。

 ジャンプ週間で史上3人目となる全勝優勝を果たした小林は315点を獲得し、288.5点のダヴィド・クバッキ(Dawid Kubacki)、282.9点のカミル・ストフ(Kamil Stoch)のポーランド勢を抑えて優勝した。小林は135メートルと136メートルのジャンプをそろえてライバルを圧倒。特に2本目は、世界選手権(Nordic World Ski Championships)を3回制しているアダム・マリシュ(Adam Malysz、ポーランド)氏が2003年に出した公式バッケンレコードに並ぶ記録となった。

 W杯6連勝も、2004年から2005年にかけてのヤンネ・アホネン(Janne Ahonen、フィンランド)氏、2005年のマッチ・ハウタマキ(Matti Hautamaki、フィンランド)氏、2007年のトーマス・モルゲンシュテルン(Thomas Morgenstern、オーストリア)氏、2009年のグレゴア・シュリーレンツァウアー(Gregor Schlierenzauer、オーストリア)に並ぶ最多記録。同じ会場で13日に行われる第13戦に勝利すれば、史上初の7連勝ということになる。

 小林は「4人の偉大なジャンパーと同じ文脈で自分の名前が語られるのは光栄」「現時点では記録のことは考えていない。あした勝てば初の7連勝ということだが、自分のジャンプに集中するだけ」とコメントした。

 また、今季すでに9勝を挙げている小林は、ペテル・プレヴツ(Peter Prevc、スロベニア)が2015-16シーズンに記録した15勝の記録更新にも前進している。

 ストフは「明日はみんなでリョウユウをコンテナに閉じ込めておくよ」と冗談めかしながら、「毎年ではないにせよ、何年かに1回、手のつけられない飛び抜けた選手が現れる。今はそれがリョウユウだ」とコメントした。

 総合優勝争いでも、1056ポイントを獲得している小林は、565点で2位のピオトル・ジラ(Piotr Zyla)、564点で3位のストフというポーランドの2人に大差をつけ、首位を独走している。(c)AFP