【1月8日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフェラーリ(Ferrari)は7日、チーム上層部の人事刷新を図り、マウリツィオ・アリバベーネ(Maurizio Arrivabene)氏に代わり、技術責任者のマッティア・ビノット(Mattia Binotto)氏が直ちにチーム代表に就任すると発表した。

 2018年シーズンのフェラーリは、またしてもメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)にタイトルをさらわれるという失望の結果に終わり、マネジメント失敗の責任を追求する形でアリバベーネ氏の契約を更新しなかった。

 前最高経営責任者(CEO)の故セルジオ・マルキオーネ(Sergio Marchionne)氏の後任として、昨年CEOに就任したジョン・エルカン(John Elkann)氏は、2019年シーズンのチームを導く人材として、49歳のビノット氏が適任であると判断した。

 フェラーリはコメント文を発表し、「4年間にわたり不屈の信念と献身を貫いてきたマウリツィオ・アリバベーネが、チームを去ることになった」「この決断は、スクーデリア・フェラーリ(Scuderia Ferrari)の首脳陣とともに下したものである。技術部門に関しては、すべて引き続きマッティアに直接報告することになる」と述べた。

 チームのスポンサーであるたばこ大手のフィリップモリス(Philip Morris)でマーケティング責任者を務めていた61歳のアリバベーネ氏は、2014年に前任者のマルコ・マッティアッチ(Marco Mattiacci)氏を引き継いでチーム代表に就任した。しかし、フェラーリはこの4年間、F1のタイトル争いでメルセデスの牙城を崩せなかった。

 スイス出身で1995年からフェラーリに所属しているビノット氏は、テストエンジニアからスタートしてチーフエンジニアに昇格すると、2016年にはテクニカルディレクターに任命された。

 チームの正ドライバーであるセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)は、2017年と2018年シーズンにハミルトンと激しい総合優勝争いを繰り広げたものの、いずれも2位に終わってタイトル獲得に失敗。ドライバーズ選手権を制したのは2007年のキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)が最後となっているフェラーリは、コンストラクターズ選手権のタイトルも2008年から遠ざかっている。

 来季のフェラーリは、ザウバー(Sauber)に移籍するライコネンに代わる新ドライバーとして、モナコ出身のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)を迎えることになっている。(c)AFP