【1月7日 AFP】サウジアラビアで、夫婦の離婚手続きが行われる際、裁判所はその旨を妻側にテキストメッセージで通知するという新規則が6日、施行された。当局が発表した。同国では夫が妻に断りもなく婚姻関係を破棄する事例が頻発しているとされ、司法省が承認したこの規則はその対応策とみられる。

 国営のニュース専門衛星テレビ局アルイフバリヤ(Al-Ekhbariya)など地元メディアは同省の発表として、女性は今後、「婚姻関係に何らかの変更があった場合にはテキストメッセージで通知」を受け、「婚姻契約の解消に関する文書も同省のウェブサイトで閲覧」できるようになると伝えている。

 保守的なサウジアラビアは、女性に対し世界でも有数の厳しい制約を設けている国でもあるが、同国の事実上の指導者ムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子が中心となって女性解放政策を進めており、昨年には女性の自動車運転が解禁となり、スポーツ競技場への入場も認められた。

 とはいえ改革と同時に、批判に対する締め付けも強めており、女性の活動家らが相次いで逮捕されている。また同国は、男性が女性の親族の代わりにさまざまな決定を独断で行うことを認める男性後見人制度でも非難を受けている。(c)AFP