【1月5日 AFP】米国で一部政府機関の閉鎖が2週間にわたって続き、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領はメキシコ国境の壁の建設予算を確保できなければ長期間の政府閉鎖も覚悟すると強気の姿勢を見せているが、ひょっとすると政府閉鎖は数年では終わらず永遠に続くかもしれない。メキシコの超能力者の予言が当たればの話だ。

 トランプ氏は4日、メキシコ国境の壁の建設費56億ドル(約6070億円)の予算を議会が認めるまで政府機関の閉鎖を何か月でも何年でも覚悟していると豪語し、「かなり長いこと続ける必要があるなら、そうする」と発言。奇しくもこの日、「エルブルホ・マヨル(El Brujo Mayor、大魔法使い)」の異名で知られるメキシコの超能力者アントニオ・バスケス(Antonio Vazquez)氏(79)が毎年恒例の新年のタロットカード占いを行い、トランプ氏は今年もその先もずっと、壁の建設予算は得られないと予言した。

 バスケス氏は長く伸ばした白いあごひげにマイクを近づけ、タロットカード占いの結果を発表。トランプ氏は「(資金を)手に入れることはない。火曜日か水曜日には、このばかげた壁が原因で非常に深刻な問題が起きる。壁が建設されることは決してないだろう」と述べた。

 バスケス氏はメキシコ国内では有名人で、予言は政治から芸能、スポーツまで幅広い分野を網羅している。しかし百発百中とはいかず、2016年の米大統領選では、トランプ氏は共和党予備選で敗退すると予言。昨年のメキシコ大統領選では、制度的革命党(PRI)のホセ・アントニオ・ミード(Jose Antonio Meade)元財務公債相が当選するとしたが、実際には3位に終わった。一方で、昨年のサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)ではメキシコが前回王者のドイツに勝利することを言い当てている。

 この他に今年起きることとしてバスケス氏は、米ニューヨークで公判が行われているメキシコの麻薬王「エル・チャポ(El Chapo)」ことホアキン・グスマン(Joaquin Guzman)被告は終身刑を宣告され、昨年12月に就任したメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は健康問題に見舞われると予言した。(c)AFP