【1月4日 AFP】3日招集された米連邦議会の第116議会は、初日から与野党が激しくぶつかり、上院は共和党が、下院は民主党がそれぞれ過半数を占める「ねじれ議会」の手詰まり感が早くもただよう展開となった。

 歴史的な議会の冒頭、民主党のナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)氏が議長に選出された下院では超党派の優先課題として、つなぎ予算切れで13日目に突入した政府機関の一部閉鎖を終結させるための2法案を可決した。

 だが、いずれの法案にもドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が求める対メキシコ国境の壁の建設費56億ドル(約6070億円)の予算は盛り込まれておらず、上院で可決される見通しはほぼない。上院を握る共和党指導部は、2法案ともトランプ大統領が承認できる内容ではないとして、採決を行わない方針だ。

 ペロシ氏は2法案の採決に先立ち「われわれ(民主党)には、壁をつくるつもりはない」と述べた。

 一方、マイク・ペンス(Mike Pence)副大統領は3日夜、FOXニュース(Fox News)に対し、「大統領がはっきり述べたように、われわれ(共和党)は取引するためにここにいる」「壁なしの取引には応じない」と言明した。(c)AFP