【12月31日 AFP】フィリピンの民間防衛当局は31日、クリスマス後に同国を見舞った豪雨の死者が68人に達したことを明らかにした。犠牲者数はさらに増加する恐れがある。

 フィリピンは29日、低気圧による悪天候に見舞われ、暴風は伴わないものの大雨が降り、地盤が緩んだために一部地域で土砂崩れが発生した。当局によれば、首都マニラ南東の山岳地帯ビコル(Bicol)で57人が死亡、同国中部のサマール(Samar)島では11人が死亡した。犠牲者の多くは土砂崩れによって亡くなったか、水死だったという。

 ビコルの民間防衛局の局長は「(死者数は)さらに増加すると思う。まだ状況を把握できていない地域が数多くあるからだ」と説明。さらに、この低気圧が台風に区分されるレベルにまで発達しなかったため、多くの人々が必要な備えを行わずに油断していたと指摘した。

 同局の発表では、今回の豪雨により全国各地で少なくとも17人が今も行方不明となっており、4万人超が避難を余儀なくされた。(c)AFP