【12月28日 AFP】韓国統一省は28日、北朝鮮から脱出したいわゆる脱北者を支援する施設がハッキングを受け、韓国在住の1000人近い脱北者の個人情報が流出したと発表した。情報流出被害に遭った脱北者らが、北朝鮮からの脅威にさらされる恐れがある。

 韓国には脱北者らの韓国定住や社会への適応を助ける施設が25か所あり、国内に暮らす脱北者約3万人の支援を行っている。

 今回ハッキングを受けたのはこのうちの一つで、慶尚北(North Gyeongsang)道にある「ハナセンター(Hana Centre)」。施設職員が個人パソコンで悪質なコードを含むメールを開いてしまい、このパソコンから情報が流出したとされる。

 同省の発表によると、これほど多くの脱北者らの氏名や住所といった個人情報が盗まれたのは前例がないという。

 北朝鮮の国営メディアは過去に、北朝鮮側に風船を使ってビラを散布するなど反政府活動に積極的に参加する脱北者を処罰するという方針を伝えている。(c)AFP